患者さんへの「診療情報」の媒体や説明とその患者理解

当院では、日本国民の口腔健康価値の革新という理念に基づき様々なツールを用いて口腔の健康の価値やそれを守る方法を患者さんに知っていただけるよう取り組んでいます。
初診時には口腔内規格写真によって、まずは現状を知っていただくことから始めます。自分の口腔内に興味を持っていただき、X線規格写真(18枚法)を撮影した際には、顎模型や、アニメーションによる説明ツールであるデンタルフラッシュを用いて、歯の基本構造からX線の読影に至るまで、その患者さんの能力に合わせたペースで知識を増やしていただけるよう努めています。
また、歯を守る方法については、サリバテストやOHISでの結果を参考にオーダーメイドの予防プログラムを提案しています。

歯科衛生士として成長したと思うとき

つきやま歯科医院に就職して現在11年目になりますが、現在のように完全担当制で、個室にて自分の患者さんの予約を管理するようになったのは、ここ6年ほど前からです。
それまでは患者さんに寄り添うことこそが正しい医療の形であると信じていましたが、今では決してそれだけでは患者さんを幸せにすることはできないと確信しています。
私たち歯科衛生士は、時には患者さんに寄り添い、時には教育者として正しい知識やテクニックを患者さんに伝えます。また、専門家として然るべきタイミングでGPに治療を依頼したり、専門医へ紹介したりするパイプ役のような役割も担っています。もちろん初めからうまくいっていたことは何一つありませんが、自分の担当の患者さんを持つという責任の重さが自分自身を徐々に成長させてくれたのではないかと感じています。

短大時代

私は3年制の短期大学である歯科衛生士学校出身です。
この学校は、卒業後国家資格を取ったのちに、もう1年極めたい診療科目を選び実習及び勉強させてもらえる専攻科というコースがありました。すぐに開業医へ就職してしまうことへの不安や、せっかく大学病院附属の学校なので後1年病院実習で歯科衛生士業務を学びたいという気持ちもあったため、専攻科への入学を決意しました。
私が専攻科を卒業する年は、日本で初めて歯科衛生士が専攻科を終了し試験に通ると4年制大学卒業と同等の学士を取得できるという制度ができた年でした。
今考えると、歯科衛生士とは医療人であり専門家であり教育者であるため、社会的な認知度や地位が高まるためにも歯科衛生士の学士取得はその第一歩であったように感じます。
専攻科では障害者歯科を専攻し、一般歯科では体験できないことをたくさん学ばせていただきました。障害者の治療は非常に難しく、それを防ぐ予防の大切さを初めて学び、その難しさを痛感しました。思えばこの経験が予防歯科への興味につながり現在のつきやま歯科勤務に繋がったように思います。

子供のころの歯科体験

私の母はむし歯になりやすく、治療には苦労したそうです。むし歯の辛さをよく知っていた母は、私たち3姉妹をよく小児歯科の健診へ連れていってくれました。小児歯科では染め出しやブラッシング指導をしてもらい、最後には必ず高濃度のフッ素を塗って長置きのためスポンジをくわえて別室に移動します。このフッ素の味が大嫌いで、タイマーが鳴るのをひたすらみんなで待っていたのを思い出します。
大きくなって生活が多少乱れた時も、ちゃんと歯磨きしてなくても、大きなむし歯を作った経験がないのは母のおかげです。当時から予防の大切さを知り、私たち姉妹の歯を守ってくれた母には感謝の気持ちでいっぱいです。

患者さんとの接し方で気をつけていること

基本的なことですが、必ず笑顔で挨拶し、個室までご案内します。
毎回来られてお互い慣れていても、個室についたら必ず、「今日もよろしくお願いします」と一言お声かけするようにしています。そうすることで患者さんは「こちらこそよろしく」と言ってくださり、お互い心地よい気分になるからです。診療後は待合室までお連れし、「お疲れ様でした」とお辞儀します。親しき中にも礼儀あり。いくら仲良しになった患者さんでもこの挨拶のルールは守るようにしています。患者さん自身を尊敬し丁寧に対応することで信頼関係も生まれると思っています。

円滑な診療を行うために工夫していること

準備を徹底的にすることです。カルテのチェックをして経過を見ている部位や前回会話した内容などを把握しておきます。最新のX線写真や検査用紙も確認しておきます。
器具機材の準備も念入りに行います。一度患者さんを通したら極力部屋から出なくていいように使用するペーストや、患者さんがセルフケアで使っているものなどもあらかじめ出しておきます。こうすることでスムーズな診療が行えてお待たせすることもなくなります。

メインテナンスで心がけていること

一番初めと最後にカリエスチェックを行います。(ogawa法)
初めにする理由は、何か問題があった場合にすぐにDr.にお声かけし対応してもらうためです。また、リスク部位がどの程度清潔にできているかを確認しOHIの的を絞ります。
クリーニング後、再度カリエスチェックを行います。バイオフィルムを除去した状態でしっかりエアーをかけながら1歯ずつチェックを行うことで小さな初期う蝕やクラックや補綴のステップなども見逃さず早期に管理していくことができます。
リスク部位に関しては超音波スケーラーだけでなく、キュレットを用いてしっかりバイオフィルムを除去するよう心がけています。