患者への「診療情報」の媒体や説明とその患者理解

患者さん自身は客観的に自分の口腔内を見る機会はなかなかありません。そして「なぜ」に関心のないままただ削られ詰められ続け、真面目に治療に通い続けた結果歯を失ってしまうのです。その「なぜ」今の状態になったのかという過去を振り返り、現状を見つめ直し、自分がどんな状態になっているのかを知っていただき、今後どのようになっていくのかという未来を示すツールが、口腔内規格写真やエックス線規格写真、唾液検査などではないかと思います。
患者さんには知る権利があり、私たち歯科医療従事者には伝える義務があります、情報を収集することを目的にするのではなく、その情報から何を読み取り、伝えるかが歯科衛生士としての力量が試されるところだと思います。一人ひとりの患者さんをただ「見る」だけでなく本当の意味で「診る」ということを心掛けています。

歯科衛生士として成長したと思う時

正直日々学ぶことも多く、本当に成長したのかなと不安になることも多いです。ですがふとした時に、患者さんの質問に自然と答えたり説明している自分を振り返ると、知識や理解が深くなり伝える情報の引き出しが増えたことに喜びと自信を感じました。
そして、以前の私はただ自分の知識を押し付けたような一方的な指導をし、患者さんの反応が悪いと患者さんのせいにしていました。
しかしある時朝礼で、【物には見方が色々ある。私が見えている角度は1つかもしれないが、患者さんから見れば違う角度から見えていることもある】という話を聞いて自分が一方通行ではいけないということに気づき、患者さんの言葉にある思いをまず「聴く」ということを心掛けるようになりました。
患者さんと意見が違うときに途中で話をしたい気持ちを押し殺すのは、非常に忍耐力がいり、苦しいのですが、患者さんは心を開いてくれるようになり、信頼関係は築けていけると私は感じています。
そしてただ患者さんの意見を聞くだけではなく、それを活かしたうえで正しい知識を付けていただき、生活習慣などに合った指導を行っていきたいと思います。
これからも患者さんと一緒に寄り添った指導ができるように、日々の学ぶ姿勢と、患者さんに口腔を通じて健康で居続けてもらいたいを想う気持ちを忘れないようにしていきたいです。

歯科衛生士になったきっかけ

父の勧めでなんとなくなったというのが本音です。ですが、働いてから歯科衛生士の補助的なイメージは変わり、歯科衛生士は予防の主役であると感じています。そしてやりがいのある歯科衛生士という仕事を誇りに思います。

診療以外で心掛けていること

医院全体でも心掛けていることが、挨拶です。声かけ一つで患者さんの不安な気持ちも少し変わりますし、笑顔や明るさは患者さんにも伝染すると信じています。(笑)

スキルアップのために

個室で日々診療をしているため、なかなか自分の知識の確認や勉強の機会は、意識して行わなければありません。当院では月に1回自分の患者さんの症例検討を行っています。自分の日々の診療を振り返り、分析し、論文や書籍などを調べ、討論し、より良いものになるよう意見を出し合います。とても刺激になる討論会です。
また日本の講師の先生やスウェーデン、アメリカの歯科衛生士さんの講演や講習会を受け、一つの考え方や枠にはまらず様々な知識や技術を学び、患者さんに合ったものを選び、伝え、活かすことを意識しています。

診療でのマイルール

入室したらまず、チェアーサイドで最初の5分は徹底的に問診を行っています。何かをしながらではなく、5分という決めた時間でしっかりお話を聞きます。
歯のことだけを聞くのではなく、全身状態はもちろん最近の仕事状況や生活環境の変化、食生活のこと、ストレスなど。患者さんの反応や環境によって指導の仕方を工夫して変えています。完全個室でプライベートなことも少し聞けるので、より患者さんの背景を把握できます。
メインテナンスのメニューをしながらも患者さんの知識やセルフケアの確認を繰り返し繰り返し行い、患者さんのモチベーションが上がるように心がけています。

歯科衛生士を生涯続けますか?

続けていきたいです。おばあちゃんになっても自分の歯でいられる喜びを自分が証明したいです。説得力がすごいと思います。

歯科衛生士という仕事は?

歯科医院は、健康であっても健康であり続けるために通える唯一の医療機関だと私は思います。生涯おいしく食べたくさん笑い、健康をサポートし、患者さんと寄り添っていけることが歯科衛生士の仕事の魅力ではないかなと思います。