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鈴木歯科クリニック:堀江真帆さん

健康観を高める予防歯科は『美しい身体と精神を育む』

歯科衛生士を志望した理由を教えてください。

 高校3年生で進路を決める際に短大か専門学校に進学するか迷っていた時、両親から手に職を付けられるように国家資格が取れる学校を勧められました。 ちょうど姉が歯科医院でアルバイトをしていたこともあり、医療系の資格が取れることを知り歯科衛生士の学校を選びました。

歯科衛生士学校での学びや思い出はたくさんあると思いますが、そのうちいくつか教えてください。

 歯学部付属の専門学校だったので臨床実習は歯科病院でさまざまな診療科で学ぶことができました。歯科衛生士業務実習の一環として担当患者さんを持ち、問診から実技や保健指導記録の作成、診療室の運営、症例レポート作成なども学びました。
 毎回緊張しながらの実習で、厳しい先生のチェックをクリアするのに大変苦労しましたが、あっという間に2年が過ぎた学校生活でした。

鈴木歯科クリニックを選んだ理由を教えてください。

 歯科衛生士として20年になるタイミングで歯周病治療を基礎から学んでみたいと思い現在の医院にご縁があって勤務しています。さまざまな医院で勤務してきましたが、鈴木院長の理念は言葉だけではなく実践されているので尊敬しています。

歯周病専門医の医院で働こうと思った理由があれば教えてください。

 今まで行っていた歯周病治療は本当に正しかったのか疑問に思い始めて改めて専門医の下で学びたいと思ったからです。また日本歯周病学会認定衛生士を取得してみたいという思いもあり、その目標は達成できました。

健康観を高める予防歯科は『美しい身体と精神を育む』

メインテナンスのときに心がけていることはありますか。

 同じ事ばかり聞かないで患者さんの話を傾聴するようにしています。わずかな変化でも見逃さない意識を常に持ち、変化があれば詳しくお話を聞くようにしています。
 そこからわかる情報は口腔内に限らず記録に残して、全スタッフが分かるようにしています。その情報からメインテナンスの内容を変えてみたりして、長期にわたって安心して受診していただけるような対応を心がけています。

患者さんとのコミュニケーションで心がけていることを教えてください。

 患者さんの中には来院されるだけでもすごく緊張する方もいます。また、医院が忙しいと話しかけにくい雰囲気がでてしまいがちなので、そんなときは心に余裕を持つようにこちらもゆっくり話しかけたり、患者さんのお話を最後まで聞いたりして不安が残らないように心がけています。

患者さんへの口腔内情報の説明とその患者理解について教えてください。

 当院では通院を希望される場合は、口腔内写真6枚、6点法歯周ポケット測定、10枚法デンタル、希望があれば細菌検査の資料採得を行っております。
  後日、担当医からクラウドサービス内で管理している採得資料の画像やアニメーションを用いて30分ほど治療計画やむし歯や歯周病の進行機序について説明しています。
  同日に歯科衛生士はセルフケア用品関する問診、プラークの染め出し、ブラッシング観察、ブラッシングや補助用具の使い方の提案などを45分かけて衛生指導を行います。

 患者さんからは「自分の口腔内について今までこんなに詳しく説明されたことはなかった。わかりやすかった」「その場で話をされても家に帰ると忘れてしまうけど資料があると家でもゆっくり確認できる」「自分の口腔内についてより深く知ることができた」などのご意見を聞く機会もあり、結果的に口腔内への関心やセルフケアの向上につながっていると思います。

規格性のある口腔内写真を撮る意味を教えてください。

 やはり規格性のある写真を記録に残すことは患者さん側も医院側も治療前後の経過などを明確に比較することもできますし、そこから得られる新たな気づきなどもあるからです。

健康観を高める予防歯科は『美しい身体と精神を育む』

クラウドサービスを利用して診療情報を患者さんと共有することに対しての患者さんの反応、スタッフの労力、その効果などについて教えてください。

 これから導入なのでどのような反応があるか未知数ですが、スタッフ不足なので慣れるまでは手間どるかもしれません。患者さんも高齢者が多いので、まずは医療者側がサービスを理解してからになると思います。

歯科衛生士として成長できたと思うときを教えてください。

現在でも成長したとは思ってはおりませんが、常に探求心をもち続けることが大切なのではないかと日々考えて行動しています。当院に勤務してからは歯科衛生士としての成長をサポートしてくれる環境に恵まれているので感謝しております。

スキルアップのために心がけていることはありますか。

 現状に満足することなく、同僚のスタッフが患者さんや医院のために良いことをしていたら自分も積極的に取りいれてみることは心がけております。あとは、歯科関連の書籍を読むことや同世代の歯科衛生士との情報共有を積極的に行なっています。

歯科衛生士をしていて嬉しかった経験を教えてください。

 年齢やキャリアに関係なくスキルアップへの意欲があれば努力が実を結んだときですね。あるいは自分が行った指導や処置が患者さんから感謝されて、笑顔になってくださったことでしょうか。

歯科衛生士として思う良い歯科医院の条件をいくつか挙げてください。

 正しい診療情報を提示して患者さんが理解したうえで通院できる医院であること。
 清掃が行き届いていて、ゆったりとした空間があること。
 そしてドクターが常に診療体制、インフラ、コミュケーションなどのブラッシュアップを心がけていることでしょうか。

来院患者さんの口腔内状況やその傾向を教えてください。

 歯科医院が地域的に不足しており、転入したファミリー層はメインテナンスを受けていた人が多く比較的良好ですが、地元住民は高齢者が多いこともあり何か不具合が起こってから来院するケースも多いため、治療期間も長期間になる傾向があります。

院長の予防歯科に対する姿勢はいかがですか。

 歯周病専門医でもある院長は、特に歯科衛生士が行うメインテナンスの重要性を理解しており、成人が再評価からメインテナンスに移行する際にはその必要性を必ず説明しています。また、予防歯科につながるツールとして、治療のさまざまな場面で患者さんに積極的に口腔内と全身に関する予防歯科の資料をプリントして渡して、治療後の再発や全身との関連についてサポートできるように活用しています。

健康観を高める予防歯科は『美しい身体と精神を育む』

歯科衛生士の仕事の魅力を教えてください。

 さまざまな年齢層の患者さんと接することができて、一人として同じ口腔内の人はいないのでそれぞれの患者さんにあった対応が求められますが、経験を重ねる中で備わった知識や技術が100%ではなくとも対応できるようになれることです。

歯科衛生士を生涯続けますか。

 できる限り続けたいと思います。

今後の目標を教えてください。

 地域的に若い歯科衛生士の入職が困難ですが、自分のキャリアを生かして後継スタッフの育成をしたいです。

好きなケアグッズ

  • オーラルケアのフロアフロス

使用しているキュレット

  • アメリカンイーグル、YDM

道具の手入れ方法

シャープニング(忙しくて全部にはできていない)

参加してよかったセミナー

  • DR・HIROのペリオ患者指導コース

愛読書・雑誌(歯科関係)

  • デンタルハイジーン

所属学会

  • 日本歯周病学会(日本歯周病学会認定歯科衛生士)