富士通歯科クラウドサービス・オンラインセミナー 【2020.9.3 開催】レポート

予防歯科の価値訴求に向けた新たな取り組みのご紹介

開催内容

2020年9月3日(木)

14:00-14:05
イントロダクション
14:05-14:25
富士通の予防歯科の取り組みについて
【富士通株式会社】
14:25-14:55
福田歯科様の先進的クラウドサービス提供
【福田 幹久先生(北海道函館市開業 福田歯科医院)】
14:55-15:15
クラウドサービスの新機能「歯の診査結果報告書」を監修して
【畑 慎太郎先生(東京都西東京市/アップルデンタルセンター)、富士通株式会社】
15:15-15:25
休憩
15:25-15:40
富士通健保組合と連携した社員の歯科検診の取り組みについて
【富士通健保組合】
15:40-15:55
歯科関連企業様よりご説明
【藤里取締役(NOVENINE)】
15:55-16:15
新Webサイト及びサービス導入に向けた詳細説明
【クレセル株式会社】
16:15-16:30
質疑応答

オンライン配信のようす

  • 富士通株式会社(汐留オフィス)の会議室より配信を行いました。

講演ダイジェスト

富士通の予防歯科の取り組みについて

富士通株式会社

「企業の考える健康経営とは」「企業の期待する歯科医療とは」企業の視点から富士通社員に、歯科医院に、社会に向けての情報発信を2016年から開始して、今回で7回目の開催となる富士通クラウドセミナー。

富士通がこの取組を開始したのは、山形県酒田市で開業する日吉歯科診療所の熊谷崇先生からの「予防歯科の普及には患者教育が必要」という声に応えたもので、クラウドを活用してオーラルフィジシャン医院と富士通社員、企業、社会をつなぐ仕組み創りを始めました。
2016年当初は、クラウドを介して患者・生活者の予防歯科の習慣化と常態化を促進することと、予防型歯科医院においては、予防歯科教育の質の向上と口腔の価値を健康データで証明できるようにすることを目標としていました。この仕組みを作り広げて社会をよりよく変えていくオーラルフィジシャン医院のパートナーが富士通の立ち位置です。

2020年現在は、従来の企業連携の強化に加えて、1)~2)の取組を開始しております。
歯科クラウドサービスの機能強化として、必要最小限の口腔内情報を視覚的により分かりやすく1枚にまとめ患者の行動変容を促す「診査結果報告書」の提供。さらに蓄積されたデータは患者単位、診療所ごとの統計分析が可能になりました。

1) 富士通健保組合と連携して、オーラルフィジシャン医院で富士通社員の歯科検診を行うトライアルを開始。その背景には全国の健保組合の年間医療費のうち4,750億が歯科に費やされダントツで1位であること。会社員がリタイア前にやるべきだったと後悔するランキング1位が歯の治療であることが、ある雑誌の調査で判明したことがあります。まず東北地域を皮切りに、愛知、東京、神奈川、千葉、埼玉で富士通社員の歯科検診先としてオーラルフィジシャン医院を募っていきます。

2) NOVENINE社の口臭測定機能のあるIOT歯ブラシ「SMASH」を富士通クラウドと連携させ、プロフェショナルケアとホームケアの相乗効果をあげていきます。

福田歯科様の先進的クラウドサービス提供

北海道函館市開業 福田歯科医院 福田幹久先生

人生100年時代におけるライフスタイルの転換期が叫ばれ、口腔と全身の健康の関連も明らかになりつつあります。そしてCOVID-19は全ての生活者が健康を考え直す契機となり、歯科医療の安全性が今まで以上に問われる時代に、歯科医療はどうあるべきでしょうか。

ともすれば歯科業界は時代に逆行する傾向もありますが、福田歯科では人生100年時代を「いかによく生きるか」に特化した患者教育を実施。患者さんが口腔の健康を自分事化するために、ライフステージ別に健康の意義づけをして、さらに患者情報を個別化しています。
そのようなオーダーメイドな患者情報を、場所と時間を問わないクラウドの双方向性という特徴を活用して、患者さんが生活の中で自然と口腔情報や歯科教育に触れる機会を増やすことにつとめています。そうすることで、患者さんは歯科医療者の指示に盲目的に従うのではなく、その決定と指示に患者さん自らの意思で行動するようになってきます。

口腔の健康が自分事化されたなら、口腔の健康を全身の健康に関連させていくことが次のステップ。歯周ポケットの深さと歯周ポケット測定時の出血から算定されるPISAと歯周病菌の酵素活性を測定するアドチェックを、患者さんの今のリスクを知るバロメーターとして、それが全身にどのような影響があるか、クラウドを通じて積極的に動画などでイメージづけをしています。こういった一連のアプローチは、紙媒体では難しく、クラウドだからこそ可能になりました。

クラウドによる情報提供と教育は、どんな治療技術よりも社会の広い層に歯科医療の価値を訴求できる上に、個々の患者さんを口腔と健康情報に対して自分事化に導いてくれます。

クラウドサービスの新機能「歯の診査結果報告書」を監修して

東京都西東京市開業 アップルデンタルセンター 畑慎太郎先生、花岡 佑み子さん(歯科衛生士)、富士通株式会社

OECDの調査からは日本の歯科医療は費用の安さと通院回数は世界一。しかし、その結果としての口腔内の状況はよいものではなく、80歳で20本の歯を残そうという8020という啓発運動が展開されました。しかし、人生100年とされる時代に、この目標では十分とは言えません。私たちオーラルフィジシャン医院は、高齢になっても全ての歯を守り失わないという新しい価値観、KEEP28を社会に広めていきます。

それには、・20歳までのカリエスフリー・20歳からの歯周病フリー・歯科医院のかしこい利用方法を知ること・粗悪な治療を避けることが求められます。歯科医療は、自分の口腔内の状況を知り、口腔内のリスクを学び、必要な治療を受け、そしてメンテナンスを続けるという一連のプロセスが大切です。しかし、そのプロセスの中で、削る詰める治療ばかりが歯科医療の価値とされる時代が長く続いてきました。この錯誤を断ち切って、治療を「知る・学ぶ・(メンテナンスを)続ける」というMTMのプロセスの中の一行程とすることで、KEEP28の達成は近づいていきます。医療者の指示に従う治療中心の歯科治療とは違い、MTMは、「知る・学ぶ・続ける」という患者さんの意思決定が求められます。さらに患者さんの歯科医師に対する信頼感と診療の自分事化によって成り立ちます。その信頼感と自分事化を醸成していく媒体がクラウドです。

クラウドにより患者さんの情報量は増えますが、その理解度にばらつきがあります。その理解度の違いを埋め、さらに理解を深めることを目的として開発されたのが「歯の診査結果報告書」です。その特徴は、・歯式歯番を使用しないで歯の本数で訴求すること。・検診、初診検査後、治療過程、メンテナンス時といったあらゆるシーンに対応できること。・患者さんが、むし歯の穴が開いた歯の本数など様ざまな状態の歯をその本数で表していることにより視覚的に理解できるため、家族や知人などに説明しやすく、患者さんが社会への予防歯科の伝達者になってくれることです。

このように患者さんが歯への理解度を深めみずから行動をするように導くことが、予防歯科の未来形です。歯科医療者は患者さんと1対1の関係だけではなく、歯科医療者と患者さんの間にいる人や組織に分かりやすい数字を示すことで予防歯科を普及させるステークホルダーとすることも視野に入れてほしいと思います。「歯の診査結果報告書」はその先駆けで、そこからの集計・統計・分析がステークホルダーを動かし、歯科医療の価値を変えていくのです。

その結果「年を重ねても歯を失わない人生」KEEP28が当たり前の社会になるのです。

富士通健保組合と連携した社員の歯科検診の取り組みについて

富士通健康保険組合


zせんきは

富士通健康保険組合は加入者約21万人、年間予算は約700億で年間1人当たり60万円の規模を有しています。富士通グループでは、2017年に社員一人ひとりが心身ともに健康でいきいき働く環境を目指す健康宣言をし、同年、富士通(株)が健康経営優良法人に認定されています。雇用の長期化それに伴う社員の平均年齢の上昇により、「生活習慣病・がん・メンタルヘルス」が健康の重点課題に挙げられ施策が試みられています。

その中でも、当健保の被保険者は全国と比べ歯の状況が悪いことが歯科の課題としてあげられます。例えば30代では、治療を要する歯がある人が全国比で約14%も多い状況です。(公益財団法人ライオン歯科衛生研究所調べ)

従来の歯科検診費用補助制度に加え、2020年からは新規取り組みとして、OP歯科検診をトライアルスタートしました。まずは仙台地区の3医院にご賛同いただき実施中。また社員の意識改革を目的として、東北支社ではオーラルフィジシャン医院の歯科医師・歯科衛生士を招き予防歯科セミナーを開催したところ、参加者は90名に上りアンケート結果の99%が「役に立った」と回答し好評を博しました。

■OP歯科検診の流れ
① 自社開催歯科セミナーに参加
② OP歯科検診の通知が届く
③ 歯科医院を選択し電話予約
④ 歯科検診(本人負担無料)
⑤ 予防歯科医療(希望者)

当健保では予防歯科の取り組みは始まったばかりです。健保の立場上、医療費の抑制や受診率の向上を意識しなくてはなりませんが、それが最終目的ではありません。やはり「人生百年時代」を生き抜くうえで、社員とその家族が健康で豊かな人生を過ごせるように、価値のある取り組みを持続的に行うことが大事だと思っています。その一つが予防歯科の取り組みです。そのためには一人でも多くの歯科医院の方のご支援、ご賛同をいただくことが必要だと考えております。ぜひご協力の程よろしくお願いいたします。

歯科関連企業様よりご説明

NOVENINE 藤里取締役

東京海上日動時代にオーラルフィジシャン向け予防歯科の保険商品開発に携わり、予防歯科の権威・熊谷崇先生との出会いを機に、自分の身近な人の口腔環境を守りたいという思いが募り、NOVENINEに参画。

弊社の主な事業は大きく分けると2つあり、まず一つが「TELE-DENTISTRY」といい歯科のオンライン相談サービスを実施。現在12名の歯科医師が回答を行っています。コロナによる通院機会の減少や初診までの導線としての役割を期待しています。二つ目はIoT電動歯ブラシ「SMASH」の開発。何十年と歯磨きをしているが上手くなったと実感する人は少ないでしょう。それは結果が見えないからであり視認化することで解消されるのではないでしょうか。そこで世界初の口臭ガス計測機能付き歯ブラシの開発に取り組んでいます。主な機能は口臭ガスから口腔内コンディションを測定し歯周病リスクの判定を行います。またそのデータをもとに弊社の専門家が3ヶ月に一度レポートをお送りしアプリ内での相談も可能にしました。口腔内のコンデイションを視認化することでメインテナンスとの相性もよく、今後は富士通クラウドとの連携も検討しています。

新Webサイト及びサービス導入に向けた詳細説明

クレセル株式会社

クラウドシステム全般と新サービスの意義と内容についてのご説明をいたしました。